「ベノム」や「ダーリンダンス」を始めとした、中毒性の高い楽曲で一世を風靡している「かいりきベア」氏の使用機材についてまとめました。
筆者による各機材のレビューもございますので、併せて参考にしていただければ幸いです。
PC環境
Windows OS デスクトップPC
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下記動画内でWindowsを使っていると話しています。
解説
スペックの詳細については不明だったので、ここでは一般的にDTMに必要とされているPCスペックの目安を提示するに留めます。
- CPU:最新世代 Core i5 / Ryzen 5 / Apple M1以上
- メモリ:16GB以上(生音中心なら8GBでも可)
- ストレージ:SSD512GB以上(サブストレージとしてならHDDもあり)
Logicool / G13r(類似品:Razer Tartarus Pro)
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下記ツイートに添付されている写真に写っています。
解説
カスタマイズ可能な25個のキーと、ミニジョイスティックを搭載した左手用デバイスです。ゲーム内チャットや楽曲情報等を表示可能な液晶ディスプレイも搭載されています。
本来はゲーム用だったものの、ショートカットキーを多用する絵師やDTMerからも高い評価を集めていました。
現行時は1万円前後で販売されていましたが、現在はプレミア価格が付いており3万円~8万円の間で出品されています。
価格が高騰している理由は、恐らくは他企業を含めた現行の左手用デバイスのラインナップに、液晶ディスプレイを搭載した製品が存在しないからだと思われます。
どうしても液晶がなきゃダメなんだ!という方以外は、現行品のRazer Tartarus Proをお薦めいたします。
Logicool / G300Sr
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下記ツイートの添付写真に写っています。
解説
Logicoolが販売しているエントリークラスのゲーミングマウスです。
自由にプログラム可能なボタンが9つ搭載されている他、各ソフト・ゲーム向けにカスタマイズしたキーを保存できるプロファイルを3つまで登録可能です。
多機能ボタンにしては珍しい左右対称モデルなので、左利きの人も違和感なく使うことができます。
COUGAR / VANTAR CGR-WXNMB-VAN
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下記ツイートの添付写真に写っています。
解説
ドイツのコンピューター周辺製品メーカー「COUGAR」が販売しているゲーミングキーボードです。
キーはパンタグラフ方式で、エンターキーが大きい日本語配列モデルです。
8色のバックライトと8つのライトエフェクトをそれぞれ切り替え可能なので、光るキーボードが欲しい方にお勧めです。
DAW
STEINBERG / Cubase Pro 12

詳細情報
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以下の動画内で、ボカロPとして活動する前から現在に至るまでCubase一筋だと話しています。
解説記事
国内でトップシェアを誇る大定番DAWです。詳しくは以下の記事で解説しています。

オーディオインターフェイス
RME / Fireface UCX(現行:UCX Ⅱ)
詳細情報
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下記ツイートの添付写真に本機が写っています(熊のぬいぐるみの右側)。
類似機種に「Fireface UC」がありますが、写真に写っているのはディスプレイ下部のレベルノブが黒いので「Fireface UCX」であることがわかります(UCは灰色)。
解説
18in/18out、24bit/192kHz、USB2.0及びFireWire 400接続対応のプロ仕様オーディオインターフェイスです。
できる限りコンパクトに収めたハーフラックサイズの筐体に、18in/18outものオーディオチャンネル、デジタル制御プリアンプ、最新のAD/DAコンバーターを搭載しています。
ちなみに、類似モデルに先発の「Fireface UC」がありますが、そちらはUCXの下位モデルと位置付けられています。
両者は入出力端子やサンプルレートに違いはないものの、UCXはUSB接続とFirewire接続の両方に対応していたり、内部パーツが増設されて音質が向上していたり等の違いがあります。
2021年6月には後継機となる「UCX Ⅱ」の販売が始まりました。USBストレージデバイスに直接録音ができるDURec機能の搭載、RMEの最新ジッター1抑制技術「StedyClockFS」への対応、MIDI入出力端子の搭載(ブレイクアウトケーブルの廃止)など、全体的に機能が強化され、音質だけでなく利便性も向上しています。
ヘッドフォン・スピーカー
ULTRASONE / PRO900(現行:PRO900i)
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解説
ドイツの音響機器メーカー「ULTRASONE」がかつて販売していた人気の密閉型モニターヘッドフォンです。現在はヘッドパッドをより厚みのある構造に変更したマイナーチェンジモデルの「PRO900i」が販売されています。
本製品は、自然な音の響きと定位感を実現する「S-LOGIC Plusテクノロジー」と、人体に到達する電磁波を軽減する「Ultra Low Emission テクノロジー」という特許技術を採用しているのが特徴です。
また、ヘッドバンドとイヤーパッドは非常に厚みがあり、長時間の使用でも頭が痛くなりにくいと評判です。
GENELEC / 8010AP
詳細情報
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下記ツイート参照。
また、リプでの質問に対して「一番大きくない(小さい)スピーカーです」と返信していることから、GENELEC 8000シリーズの最小サイズである「8010A」であるとわかります。
解説
「8010A」は、GENELECスタジオモニターの大定番「8000シリーズ」に位置する、2WAY・スタジオモニターです。
高効率なDクラスアンプを2基搭載したことにより、小型ながら高い出力(ツィーター25W+ウーファー25W)を実現しています。
手のひらサイズかつ1.5㎏と軽重量であることからも、プロが移動先に持ち運んで使うことが想定されていますが、設置スペースが限られている宅録DTMerの間でも人気があるモデルです。
GENELEC / 1029A(現行:8030C)
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活動初期〜2017年頃まで本機を使っていたようです。
解説
1996年から2005年まで生産されていたGENELECのパワード・ニアフィールドモニターです。現在は後継機として、「8030A」と「8030B」を経て「8030C」が販売されています。
「8030C」は、GENELECの2WAY・パワード・ニアフィールドモニターの大定番「8000シリーズ」のちょうど中間サイズに位置する製品です。
3/4インチのメタル・ドーム・ドライバーと5インチのウーファーが搭載されており、かつ共に出力50Wのアンプが内臓されています。
合計で100Wもの出力があるので、小さめのスタジオやワークステーションに適しています。一般的な住宅ではオーバースペックでしょうから、防音設備のない自宅で使う際は本機よりも小さい「8010A」か「8020D」をお勧めいたします。
ギター・ベース
ESP / Horizon Ⅲ Black
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レディメイドの「Horizon Ⅲ」とは微妙にデザインが異なるので、恐らくは「Horizon Ⅲ」をベースにしたカスタムオーダーモデルだと思います。
解説
「Horizon Ⅲ」は、ESPを代表するフラッグシップシリーズ「HORIZON」の一つで、ステージでの演奏性を高めるためにデザインされたオフセット(左右非対称)ボディを持つモデルです。
ウイング材にはサウンドバランスに優れたアルダーを採用し、ピックアップにはセイモアダンカンカスタムショップ製の「59/Jazz Hybrid neck」と「JB/Custom Hybrid Bridge」を装備しています。また、ブリッジには激しいアーミングプレイを可能にするフロイドローズを搭載しています。
かいりきベアさんは、リアPUを「ビルローレンスL-500LB」、フロントPUを「チャーリークリスチャンのハムサイズシングル」へとカスタマイズしています。
Fender / American Standard Telecaster 2011年製(現行:American Professional II Telecaster)

詳細情報
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下記ツイート参照。また、「テレキャスの型番は」とリプで聞かれた際に「11年製のアメスタ」と答えています。
解説
1986年から2017年に渡る約30年ものあいだ生産されていた、Fenderの大定番シリーズ「Fender American Standard」のテレキャスターです。
本シリーズはFenderが生産している全てのギターの基準とされており、言うなればFenderの代名詞的シリーズとも言えます。
2017年には本シリーズを引き継ぐ形で「American Professional」シリーズが生まれ、更に2020年には新たに「American Professional Ⅱ」が展開されています。
DANELECTRO / 59 M NOS+ WHT
詳細情報
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解説
アメリカの楽器メーカー「DANELECTRO(ダンエレクトロ)」の人気モデルです。
本機はかねてより人気のあった「59”M” N.O.S(New Old Stock)」をブラッシュアップしたモデルで、ビンテージ感溢れるオリジナルの「N.O.S pickup」のサウンドを引き継ぎつつ、モダンサウンドへと対応した新設計の「N.O.S+ pickup」を搭載しています。
SADOWSKY/ METROLINE MV4

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Blackカラーを所有しているようです。
解説
アメリカのギター・ベースブランドである「Sadowsky(サドウスキー)」が展開している、ベースを中心としたコスパシリーズ「METROLINE」の4弦モデルです。
50~60万ほどするフラッグシップシリーズ「Sadowsky NYC」を基に、ボディ素材やピックアップの部分でコストカットを図ることで低価格を実現しています。
ただ、コスパシリーズと言えど30万円ほどしますので、ベース市場全体から見ればハイエンドの部類に位置しますし、プロにも使用者が沢山います。
ちなみに、1997年の登場から2020年までは日本国内で生産されていましたが、2020年からはドイツのワーウィック社が製造を行っています。また生産体制の意向に伴い、ラインナップが一新されたようです。
後継モデルとしては「ML21 VJ4 ASH」等が該当します。
ギター・ベース用アンプ / エフェクター
アンプ
Kemper Profiling Amplifier / HEAD White

詳細情報
歪み系
Animals Pedal / Surfing Bear Overdrive(後継:V2)

詳細情報
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解説
主に海外製エフェクターの輸入代理を行っている「LEP INTERNATIONAL」社が展開するオリジナルペダルブランド「Animals Pedal」から、かつて販売されていたTS系オーバードライブです。現在は後継種として「Surfing Bear Overdrive V2」が販売されています。
本機は熊の絵がデザインされている可愛い見た目とは裏腹に、厚みのあるミッドレンジを持ったサウンドが特徴です。
現行の「V2」はデザインが変更されたほか、前モデルよりも電池交換を簡単にしたことや、より手前にフットスイッチを配置して演奏性を高めた等の改良が施されています。
MIDI入力機器
M-AUDIO / Keystation 49es(現行:Keystation 49 MK3)

詳細情報
ソース
PCキーボードの下に置いてあるシルバーカラーの鍵盤が「keystation 49es」です。
解説
M-AUDIOがかつて販売していた49鍵MIDIキーボードです。現在は後継種として「Keystation 49 MK3」が販売されています。
「Keystation 49 MK3」は、安価かつ本体に付属するソフトウェアが充実していることからコスパが非常によく、プロアマ問わず世界中に使用者が多いモデルです。
本機を含む「Keystation シリーズ」には、ミニ32鍵の「Mini 32 MK3」、フル49鍵の「49 MK3」、61鍵の「61 MK3」、88鍵の「88 MK3」がラインナップされています。

ソフトウェア音源
マルチ音源・バンドル
Native Instruments / KOMPLETE 7(現行:13)
詳細情報
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グレードは不明ですが、プロの方は基本的に「ULTIMATE」以上を所有していることが多いです。
解説
音楽制作に必要なあらゆるサウンドを全て備えた、業界標準の総合音源バンドルの上位版です。
118個のインストゥルメント&エフェクトに、39種類のExpansions(サンプルパック)という、合計で67,000以上のサウンドが収録されています。
収録されている音源やエフェクトの数が異なるグレードが他に複数存在しますので、予算に合わせて選ぶとよいでしょう(後から上位版へアップグレードが可能です)。
ボーカル音源
CRYPTON / 初音ミク V4X
詳細情報
ソース
「ダーリンダンス」を始めとした多くの楽曲で「初音ミク」が使われています。
解説
CRYPTON / KAGAMINE RIN/LEN V4X BUNDLE

詳細情報
ソース
「アイ情劣等生」という楽曲で鏡音リンが使われています。
解説
声優「下田麻美」さんの声を元に作成された人気ボカロライブラリ「鏡音リン・レン」の「VOCALOID 4」音源です。日本語音声だけの無印版と、英語音声も同梱されたバンドル版の2種類が販売されています。
女性の「リン」と、男性の「レン」という得意な音域や雰囲気の異なった2つの歌声が収録されているため、楽曲によって使い分けることが可能です。
付属のボーカルエディターソフト「Piapro Studio」はDAWのプラグイン(VST/AU対応)として起動することができるので、非常にシームレスな作業が可能です。
GYNOID / VOCALOID4 Library v4 flower 単体版

詳細情報
ソース
かいりきベアさんの代表曲の一つである「ベノム」で、本ボイスバンクが使用されています。
解説
ロックに特化したパワフルな声が特徴の「VOCALOID4」用歌声ライブラリです。
声優は非公表ですが、中性的な声色が特徴的で、少年のように伸びる中〜高音域と、憂いを帯びた切ない低音域を兼ね備えています。
使用するには「VOCALOID 5」もしくはクリプトン製の歌声ライブラリに付属する「Piapro Studio」が必要です。本ソフト単体では使用できないのでご注意ください。
GYNOID / VOCALOID 鳴花ヒメ・ミコト
詳細情報
ソース
「ネロイズム」という楽曲で鳴花ミコトが使用されています。
解説
声優「小岩井ことり」さんが音声を担当した「VOCALOID 5」対応ボイスバンクです。
明るくて優しい声が特徴の「ヒメ」と、クールで力強い歌声が特徴の「ミコト」という、異なる2種類の歌声が収録されています。
注意として、本ボイスバンクは単体での使用できない上に、「VOCALOID 5」対応音源であるため、「VOCALOID4 editor」及びクリプトン社製ボイスバンクに付属する「Piapro Studio」では使用不可能となっています。
本製品を使うには「VOCALOID5」又は「VOCALOID Editor for Cubase 4.5」が必要なのでご注意ください。
INTERNET / VOCALOID4 Library Megpoid V4
詳細情報
ソース
「イナイイナイ依存症」を始めとした初期の楽曲で使われています。
解説
日本の音楽制作ソフト開発会社「INTERNET(インターネット)」から販売されている、声優・歌手の「中島愛」さんの音声を基に作成された「VOCALOID4」音源です。
クリプトン社のライブラリと違って単体購入では使用できず、別途クリプトン社製品に付属する「Piapro Studio」か、YAMAHA公式サイトで販売されている「VOCALOID 5」が必要です。
YAMAHA / VOCALOID 5
詳細情報
情報源
「GYNOID / VOCALOID 鳴花ヒメ・ミコト」を使った楽曲をリリースしていることから、Vocaloid 5 を所有していることがわかります。
説明
ソフトウェアプラグイン
レストレーション系
CELEMONY / MELODYNE 5 STUDIO

詳細情報
ソース
グレードは不明ですが、プロとして業務に使う以上、最上位の「STUDIO」を所有している可能性が高いです。
解説
有名なピッチ補正ソフト「Melodyne」のフラッグシップ版です。Melodyneが持つ全てのツールと機能を使用可能です。
Melodyneには下から順に「ESSENTIAL・ASSISTANT・EDITOR・STUDIO」という4つのグレードが存在しますが、ピッチモジュレーションツールをはじめとした全ての編集ツールを使いたい場合は「ASSISTANT」以上が必要です。
また、ASSISTANTまでは単音の編集しかできませんが、EDITOR以上になると和音の編集も可能となります。最上位のSTUDIOになると、マルチトラック編集など全ての機能が使用可能となります。
後から差額を払うことでアップグレードも可能なので、ご自身の予算と求める機能に応じてグレードを選択するとよいでしょう。
その他
FENDER / Fender Barstool 24
詳細情報
ソース
解説
楽器店やスタジオによく置いてあるバースツールです。シート部分は2重のクッション材によって強化されており、耐久性を気にすることなく360度回転可能です。
座面の高さは約24インチ(約60cm)となっています。
おすすめの1曲
メイジ・オブ・ヴァイオレット【ホロライブ/紫咲シオン】(かいりきベアさん作曲)