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Shure / SM57

Shure / SM57
総合評価
( 5 )
メリット
  • 楽器の録音に最適化された周波数特性
  • 高SPL耐性と程よい近接効果
  • ハウリングやノイズに強い
  • 造りが非常に頑丈
  • スピーチ/ボーカル用マイクとしても使える
デメリット
  • ポップフィルターは内蔵されていない
ブランドShure
カテゴリダイナミックマイク
販売期間1965年 ~ 現在
ユーザーBruno Mars
sumika

じん(執筆中)
天月

井上拓/TAKU INOUE

柊キライ

「SM57」は、アメリカの音響機器メーカー「SHURE」が1965年より販売している、楽器録音用の超定番ダイナミックマイクです。

発売から現在に至るまで、楽器用マイクのデファクトスタンダードとしての地位を確立しています。

目次

メリット

楽器の録音に最適化された周波数特性

SM57 周波数特性表
低域は200Hz辺りから減衰し始め、高域は2kHz辺りから増幅している。ピークは6kHz辺り。

Shure SM57は、楽器の音をクリアに捉えられるよう、周波数特性が意図的に調整されています。

具体的には、200Hz以下の低音域の感度を落とす(ロールオフ)ことで、キックドラムやベースの音が中高音域を聴こえ辛くしてしまう、いわゆるマスキング効果の発生を防いでいます(近接効果の補正)。

更に、2kHz以上の中高音域を強調することで、エレキギターなどの弦楽器が持つ音の美味しい部分をクリアに出力できるようになっています。この特性により、SM57は高音域の抜けが良いと評されることも多いです。

高SPL耐性と程よい近接効果

SM57は、ドラムやギターアンプをはじめとした大音量音源を歪みなく収音する、高SPL耐性を有しています。

また、ポップフィルターが内蔵されていないために、グリルの先端からダイアフラムまでの距離が短いので、マイクを音源に近づけることで低音域が強調される「近接効果」を得やすいのも特徴です。

SM58とSM57のグリル
ポップフィルターが内蔵されたSM58と、非内蔵のSM57のグリル部。

強すぎる近接効果は低域によるマスキング効果を発生させてしまいますが、先述の通りSM57は低域が徐々にロールオフするよう調整されているので、近接効果をより活用しやすくなっています。

この2つの特性と前項の周波数特性により、SM57はドラムやギターアンプといった大音量音源を、よりパワフルに収音したい場合に最適とされています。

備考:近接効果の功罪

程よい近接効果は、よりパワフルなサウンドが得られることから好意的に解釈されるが、あまりに強すぎる近接効果は低域によるマスキング効果を発生させてしまう。

従って、近接効果をコントロールするためには、音源や目的に応じたマイキングが重要となる。

SM57を含むSeries製マイクの多くは、強すぎる近接効果を防ぐために低域が徐々にロールオフするよう調整されている上に、ユーザーマニュアルにて楽器ごとに推奨されるマイクの配置が紹介されているので、初心者でも近接効果のメリットを得やすい。

ハウリングやノイズに強い

SM57は、マイクの正面から来る音に対して最も感度が高く、背面から来る音に対して最も感度が低くなる「カーディオイドパターン(単一指向性)」を採用しています。

これにより、目的の音源のみを明確に捉えるとともに、ハウリングの原因になる横や背面からの不要な音をシャットアウトすることが可能となっています。

また、内蔵のエアー式ショック・マウント・システムが、マイクを手で持った時に生じるハンドリングノイズを最小限に抑えてくれるため、マイクスタンドがない状態でもクリアな収音が可能です。

造りが非常に頑丈

SM57はダイカスト製のスチールボディを採用し、厳しい落下試験や加熱/冷却試験にも耐えうる堅牢性を有しているため、ラフに扱っても壊れる心配がありません。

設置中に間違えてドラムスティックで思いっきりぶっ叩いてしまったり、マイクスタンドから落下してしまっても大丈夫です。

仮にグリルが凹むほどの衝撃を受けたとしても内部構造にまで問題が生じることは少ないため、別途販売されている純正の交換用グリルに換装すれば引き続き使用できます。

スピーチ/ボーカル用マイクとしても使える

スピーチの際にSM57を使用するバラク・オバマ大統領
オバマ元大統領の前に、ウインドスクリーンをつけたSM57が2本設置されている(参照URL)。

冒頭で「SM57は楽器用マイクの定番だ」とお話ししましたが、グリルの設計に起因する「高音域の抜けの良さ」や「強い近接効果」を得るために、あえてSM57をスピーチ/ボーカル用マイクとしても使うケースも多く見られます。

ただこれは少しトリッキーな使用法なので、特にこだわりが無く、単にスピーチ/ボーカル用マイクを探しているという方は「SM58」を選んでおいた方が無難だと思います(デメリットの欄及び備考参照)。

デメリット

ポップフィルターは内蔵されていない

SM57は楽器用マイクとして設計されたため、ポップノイズや風切り音を低減するポップフィルターが内蔵されていません(この設計によるメリットは先述の通り)。

従って、人の声(ボーカル/スピーチ)を録ったり屋外で使う場合は、別途外付けのウインドスクリーン(型番:A2WS-BLK)が必須になります。

ちなみに、同期の姉妹製品であるボーカル用マイク「SM58」には、始めからポップフィルターが内蔵された球型グリルが備わっています(屋外で使う場合は、SM57同様に別途ウインドスクリーン(型番:A58WS)の装着が推奨されている)。

なので、ボーカル用マイクを探しているという方、もしくはボーカルと楽器の両方を録音したいけれど、2本揃えるのは予算的に難しいという方は、SM57よりもSM58を選んだ方がよいでしょう。SM57でボーカルが録れるように、SM58で楽器を録音することもできますから。

Dynamic Instrument Microphone by Shure

備考:SM57とSM58の違い

以下は公式サイトからの引用です。

Shureの SM58 と SM57の違いは何?

SM57 マイクロホンとSM58 マイクロホンは、同じカートリッジ設計で、主な違いはグリルの設計です。

SM58 はボーカル用途向けに設計されています。そのため、破裂音を取り除くためにポップフィルターが内蔵された球型グリルが装備されています。

SM57 は楽器用マイクロホンとして設計されています。破裂音を考慮する必要がないので、グリルのサイズを小さくして実用的にしました。SM57 にはポップフィルタリング機能のある球型グリルがありません。それに代わって、レゾネーター/グリルアセンブリーが内蔵されています。グリルはカートリッジの一部です。

それぞれのグリルの設計により、各マイクロホンのダイアフラムを異なる音響環境に置くことができます。SM57 のグリルの先端からダイアフラムまでの距離はSM58と比較して短いので、より近いマイク位置による強い近接効果を得ることができます。さらにレゾネーター/グリルアセンブリーの設計の違いにより、SM57 は5kHz以上の帯域での出力が若干高くなっています。

https://www.shure.com/ja-JP/performance-production/louder/faq-whats-the-difference-between-the-sm58-and-the-sm57

上記の引用に記載されていない違いとしては、以下の通りです。

近接効果に対する低域のロールオフ設定

SM58は100Hz以下、SM57は200Hzからロールオフされる。SM57の方がロールオフが早めなのは、グリルが小さいために、より近接効果(低域の強調)が強く発生しやすいため。

shure sm57

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